FP知識応用チェック
ここでは実生活のどういう場面でFPの知識が役に立つのかチェックができます。 主に大学生向けですが、社会人になっていても使えます。
アルバイトをしている人はチェックしましょう
- ■ 扶養内の労働について
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FP科目「タックスプランニング」の所得控除に扶養控除・給与控除・基礎控除の記載があります。
大学生が保護者の扶養に入っていると、保護者の収入から63万円が控除されています(特定扶養親族)。 アルバイトは給与支払です。給与を貰っている人は、給与控除(最低:55万円)が使えます。 また、基礎控除(48万円)は一定の所得内であれば原則無条件で受けることができるものです。 つまり、年間のアルバイト代をX万円とすると、X万円ー63万円ー48万円=0 → X=103(万円)であれば、保護者の扶養内ということになります。 - ■ 労災について
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FP科目「ライフプランニングと資金計画」の社会保険制度に労災保険制度の記載があります。
アルバイトを含めた労働者は、全員、自動的に労災保険制度の被保険者となります。保険料は全額事業主負担です。 フリーランスなど企業に雇われず個人で事業を行っている人は、特別加入制度で任意に加入することになります。 - ■ アルバイトを始める前にチェックすること
- 労働は労働基準法という法律によって守らなければならないルールが決まっています。 アルバイトを始める前、アルバイトをしている時、アルバイトをやめる前に必ずチェックしましょう。 以下は厚生労働省のサイトです。
徒歩・自動車・バイクの人はチェックしましょう
- ■ 事故にあう前にチェックしましょう
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FP科目「リスク管理」の損害保険に傷害保険や賠償責任保険の記載があります。
傷害保険には、普通傷害保険・家族傷害保険・交通傷害保険・国内旅行傷害保険・海外旅行傷害保険があります。 賠償責任保険の個人賠償責任保険は、自転車で通学中に他人にケガをさせた場合の賠償など、学生に必要なものもあります。 学生は、傷害保険や賠償責任保険については、保護者の保険契約でカバーされたりします。 また、クレジットカードに付帯されていたりしますので、必ず保護者に確認し、自身が持つクレジットカード等の契約をよく見てください。 - ■ 自動車・バイクに乗っている人がチェックしましょう
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FP科目「リスク管理」の損害保険に自動車保険の記載があります。
自動車保険には、自動車・バイクに乗っている人が必ず入らないといけない自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)と、 任意保険があります。自分の乗っている自動車やバイクが自動車保険に入っているか、必ず確認をしましょう。
アパートを借りている人はチェックしましょう
- ■ 火災を起こしたにどうなるのかチェックしましょう
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FP科目「リスク管理」の損害保険に失火責任法および火災保険の記載があります。
失火責任法では、軽過失による失火で”隣家”を延焼させた場合、損害賠償責任が免状されます。 ところが、軽過失による失火であっても、借家人(アパートや家を借りている人)が借りているアパートや家(借家)を全焼させた場合は、家主に対して債務不履行による損害賠償責任を負うことになります。 アパート等を借りる場合は、必ず火災保険をかけましょう。
20歳になったときチェックしましょう
- ■ 国民年金の学生納付特例制度をチェックしましょう
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FP科目「ライフプランニングと資金計画」の公的年金制度に学生納付特例制度の記載があります。
20歳以上の学生で本人の前年所得が所定額以下の場合(親の所得は関係ありません)、申請により保険料の納付を猶予する制度です。 学生は国民年金になります。月額16,610円ですの学生の間に納付するのは難しいでしょう。 その時は社会人になってから学生の間に払うはずだった金額を納付しましょう。 国民年金に加入していれば、事故等で一定の障害状態となった場合、障害基礎年金を受給することが可能です。
障害基礎年金については、FP科目「ライフプランニングと資金計画」に記載があります。
通院・入院したときにチェックしましょう
- ■ 領収書は捨てないで保護者(家計主)に渡しましょう
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FP科目「リスク管理」の第三分野の保険に医療保険の記載があります。
医療保険に入っていれば、ケガや病気で通院・入院した時に申請して給付を受けることもできます。 また、FP科目「タックスプランニング」の所得控除に医療費控除の記載があります。
医療費控除は、納税者本人や納税者本人と生計を一にする(同居している者や一人暮らしの子など) 配偶者・親族が支払った医療費の一定額が納税者本人の所得金額から控除されるものです(要:確定申告)。 病院や薬局関係の領収書は捨てずに、保護者(家計主)に渡しましょう。
カードローンをする前にチェックしましょう
- ■ リボルビング払いをおすすめされている場合
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FP科目「ライフプランニング」にカードとローンの記載があります。
学生が使えるクレジットカードもありますので、クレジットカードを作っている人もいるでしょうが、 返済をリボルビング払い設定にすると、毎月の返済額は減りますが、 返済しきれなかった分が翌月に持ち越され、その分の利子が増えていきます。 永遠に支払が終わらない可能性が出てきます。 クレジットカードを利用する際は、リボルビング払いはやめましょう。 欲しい物がある時は、お金を貯めて買う癖を付けましょう。
「もしかして詐欺?」少しでも疑問に思ったらチェックしましょう
- ■ セミナーに誘われている場合
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FP科目「金融資産運用」に金融商品取引法と消費者契約法の記載があります。
「絶対に儲かる」などの勧誘は金融商品取引法および消費者契約法における契約の取消事由にあたる「断定的判断を提供」です。 また、執拗な勧誘は「不退去」「退去妨害」になります。 さらに、個人が個人を誘って事業者と契約を結ばせた場合でも、 勧誘者が報奨を受け取れば事業者の勧誘と見なせると考えられます。 断っても断っても勧誘してくるものは詐欺の疑いが強いでしょう。 マルチと呼ばれるものは、人を集め続けなければ破綻しますので、友人知人に声をかけていくのが一般的です。 - ■ 投資に誘われている場合
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FP科目「金融資産運用」を学び、投資の基本知識を身につけましょう。
暗号資産(旧:仮想通貨)・株など、学生に投資を誘ってくる者は多くなってきています。 投資をする際は、基本をきちんと学んで、その知識を応用して行いましょう。 例えば、「20万円投資したら、次の月は22万円になってるから!」と誘われたら、年利率を計算しましょう。 1ヵ月で20万円が22万円になるのであれば、1ヶ月で2万円の儲けです。これは月10%の利率です。 これは10%×12ヵ月=120%の年利率ということです。 一般的に投資の年利率は2~6%と言われています(商品によっては5~9%もあります)。 年利率120%は明らかに”怪しい”ものです。
直系尊属(祖父母・父母)との別れが近いと思われるときチェックしましょう
- ■ 相続が発生する可能性がある場合
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FP科目「相続・事業承継」を隅から隅まで読んで知識をつけておきましょう。
在学生のうちに悲しい事に遭遇する人もいます。 相続は悲しんでいる間に様々な締切がきます。調べることも多くあります。 全ての人は、いつか必ず別れを迎えます。学んでおいて損はありません。